“失敗”と感じたその先に
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南雲 恵理子(学童Joyful Family)
このブログは「自分を知り、自分を表現する」(4月19日投稿)のつづきです。
子どもたちが「上手くいかなかったこと=失敗=怖い」ととらえ、失敗を恐れる気持ちから、
クラスで手を挙げたり発言したりすることにためらいを感じていることがわかりました。
そこで、ある偉人の伝記物語を読んでみることにしました。
“最低な子”から“発明王”へ
「1+1はどうして2なの?」
「風はどこから吹いてくるの?」
彼の好奇心はまるで泉のように、キラキラと絶え間なく湧き上がってきます…
しかし、多くの質問をし過ぎるあまりに授業が成り立たず、教師からは“最低な子”とレッテルを貼られてしまいます。
それを知った彼の母は、小学校から息子を退学させ、自らの手で教育していきます。
(この場面を読んだ時、子どもたちからは思わず「えーっ!」と声が上がりました。)
「この子は“最低な子”なんかじゃない。
この子は必ず成功する」…
母の愛と決心を深く感じます。
後に彼は「母がいてくれたから、今の私がある」と語っています。
彼の名は“発明王”エジソンです。
10? 100? …20,000!!
エジソンが白熱電球を発明する場面。「成功するまでに何回くらい実験したと思う?」と聞くと、
子どもたちからは10回、100回程度の数字が上がりました。
「実は…(0の数を強調しながら)20,000回という説があるんだよ!」と言うと、先ほどよりもずっと大きな声で「えーっつ!!」と全員が驚きました。
「100回くらいやってダメだったらあきらめてもいいかな?」と聞くと
「いいと思うよ」「よくやったと思う」
「100回も頑張ったことはまだないかも」
「エジソンが100回であきらめていたら電球は出来なかった」
「よく頑張れたね」
「応援してくれた人がいたからだと思うよ」
「小さい時にほめられたことが良かったんだと思う」
「知りたがりだったから“何でこういうものがないのかな?”っていう考えになって、みんなのために物を作る人になったんだと思う」
などなど、色々な感想が湧き上がってきました。
失敗しても…“いい!”
「エジソンが2万回実験したことは、失敗だと思う?」と聞くと即座に
「失敗じゃない!」「失敗してもいい!」と声が上がりました。
そして「失敗した時は、なんで上手くいかなかったか考えることが大事」ということに気づきました。
一人の生徒がニコニコとした表情で前に出てきて、ホワイトボードに大きく「いい!」と書きました。
みんなの思いがそこに現れているように思いました。失敗との向き合い方が変わっていく中で、
子どもたちの表情も次第に明るくなり、気持ちが解放されていくような印象を受けました。
上手くいかないことは多々あるでしょう。
しかし、その次にどうするかを考えることが出来るなら、
何もなかった時よりも成長する機会になる…
今回のEQタイムで改めて子どもたちと共に実感した思いでした。