「ほめ方」を変えるだけで子供たちは変化する
皆さんこんばんはパイオニアランゲッジスクールの江原です。
子育ては、いろいろな苦労があると同時に、親だけが味わえる最高の瞬間を何度も見ることが出来ます。
私も1児の父として子育て奮闘中ですが、時々我が子ながら「この子は天才ではないのか?」と思うことがあります。
皆さんもそんな経験ありませんか?
最近ではそんな子供の成長を一人の親として、また大人としてどのようにサポートしていけばいいか考える時がよくあります。
【結果ではなく、プロセスが大切】
「褒めて伸ばすという」ことを以前からよく耳にします。
私も褒めることで、子供は自信や自己肯定感が高くなると何となく考えていましたが、どうやらそれだけでは不十分のようです。
コロンビア大学で10歳~12歳の子ども400人ほどを対象に以下のような実験を行いました。
1. 子どもたちをA・B・Cの3グループに分ける。
2. A・B・Cすべてのグループに簡単な図形のテストを解かせる。簡単なので、みんな成績は良い。
3. Aグループには「頭がいいね」と褒め、Bグループにはないも言わず、Cグループには「頑張って問題を解いたね」と褒めた。
4. 次にA・B・Cグループの子どもたちに、「難しいけどやりがいのある問題」と「1回目と同じくらい簡単な問題」を選ばせた。
結果は「難しいけどやりがいのある問題」にチャレンジした子どもの割合はA・B・Cグループの順に35%・55%・90%だったそうです。
「頭がいい」と言われた子どもは、次のテストでも「頭がいい」と褒められたくなります。
すると問題が解けない可能性のある、難しい問題を解くよりも、全問正解が狙えるような簡単な問題を受けたくなってしまう傾向があるようです。
ではどのように褒めればいいのかということですが、ここで大切なのは結果をほめるのではなく、プロセスをほめてあげるということです。
それもただ、「頑張ったね」だけではなくより具体的にです。
【めんどうくさいが、もう一度挑戦させて!!になるまで】
この方法を知ってから、この方法を取り入れたほめ方を自分の子供に対しても、パイオニアの生徒達に対しても心掛けています。
パイオニアの1人の生徒で、「やだ、めんどうくさい、分からない」が口癖だった生徒がいました。
宿題として英単語をいくつか暗記し、クラス内でテストするという時間を持っています。
最初、その生徒はほとんど覚えてきませんでした。
ただ、ほとんど覚えてこなくても2,3問解けると、
「ここまで家でやってきたんだ、よく頑張ったね。来週もどこまでできるか楽しみだね」
と、とにかくプロセスを具体的に褒めました。
こんなやりとりを2年近く繰り返してきました。
いまだに宿題を出すと、第一声に「えー、やだ」と返ってきますが、最近はその生徒が、クラス内でも一番英単語を覚えてきます。
この間、全問正解できず悔しかったのか、「もう一度来週挑戦させて」と自分から言ってきました。
このような経験から、ほんの少し「ほめ方」を変えるだけで子供たちは変化していく、また大人としてどのように声掛けしていくかが子供の成長を大きく左右するのだと実感しました。
待つことは私にとってそれほど苦ではありません。
これからも長い目で、日々子供たちと関わっていければと思っています。