Family ~家族って誰の事?~
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こんばんは!
学童ジョイフルファミリーの南雲です。
前回(12月7日)のブログでは、私の先輩の体験から、“friend”という言葉の意味について書かせて頂きました。
今回は“family”という言葉について、私の体験をお分かちさせて頂きたいと思います。
今から約25年前、開発途上国の子どもたちを支援するNPOで働いていた時のことです。
同じ組織の台湾オフィスの発案で、世界各国から代表の子どもたちを招き、
一定期間共に生活をしながら共通のテーマについて学び、
その後いくつかの国でその成果を発表する
「Youth Ambassador(ユースアンバサダー)」というプログラムがありました。
スピーチ大会などで世界の10数か国から選ばれた代表の子どもたち。
英語を共通言語として共に生活をしていく中で、自分自身や相手のこと、
またそれぞれの国や文化を学び合い、互いの理解を深めていきました。
その時のテーマは「family(家族)」でした。
「あなたにとって誰が家族ですか?」
この問いに対し、日本やアジアの国々から来た子どもたちからは、
両親や兄弟姉妹など、一緒に生活をしている人たちが家族、という答えが返ってきました。
続いてアメリカや中南米から来た子どもたちからは、
両親の他、離婚した親の再婚した先の家族等も
自分の「家族」と考えていて、幅が広がりました。
最後にアフリカから来た子どもたちからは、内戦で親を亡くした子、
遠い親戚の子どもたちなども共に生活していて、それらすべて「家族」という返答がありました。
どの民族においても存在する集合体である「家族」ですが、
必ずしも同じ意味ではないことを知りました。
また国や文化を越えて分かり合うためには、互いに理解し合おうとする心の姿勢が必要だと気づかされました。
世界が平和になるためには
共同生活の中では楽しさ、葛藤、対立を経験しながら、
子どもたちは関わり合いを通して心を通わせ合っていきました。
発表の最後に披露してくれた歌とダンスは、心を打つものがありました。
「もう世界のニュースが他人ごとではなくなりました。だって、そこには私の友達がいるから…」という感想は、みんなの共通した思いだったことでしょう。
出会えた喜びと別れの寂しさを互いに分かち合って、子どもたちはそれぞれの国に帰って行きました。
その後、どんな人生を彼らは送っていることでしょう。
困難な状況の国もありますが、世界中にいる友達同士励まし合いながら、幸いな人生を送っていることを願っています。
お互いを知り、理解しようと努力し合うこと。その先に世界の平和があるのだと思います。